石鹸の歴史

石鹸の始まりは、今から5,000年ほど前の紀元前2,800年ころになります。

古代ローマ時代、サポー(Sapo)という場所で、偶然に誕生しました。

いけにえの羊を焼いて溶け出た脂肪が、灰(アルカリ剤の役割)と混ざって

天然の石鹸が出来たのです。

意外と古くから、石鹸は人の生活に密着していたようですね。

羊  石鹸の歴史1

 

日本には、16世紀ころ鉄砲の伝来と一緒にポルトガルから石鹸が伝わりました。

当時、石鹸はとても貴重品で、手にすることのできたのは将軍や大名など

限られた人たちだけでした。

本来の洗浄剤というより、下剤などの薬用に使われていたそうです。

鉄砲  石鹸の歴史2

 

そのころの日本では、植物灰の灰汁(あく)が主に使われていました。

他には、米のとぎ汁・米ぬか・人の尿を薄めたもの…など

さまざまの物を石鹸の代わりに使っていました。

米のとぎ汁  植物の灰汁

 

日本で国産の石鹸が初めて売り出されたのは1873年(明治6年)。

堤磯右衛門が1本10銭で棒状の洗濯石鹸を販売しました。

 

明治の後半になり、石鹸の価格も下がってきました。

ようやく庶民も石鹸を使って、洗顔、入浴、洗濯などが出来るようになり

石鹸が浸透し、石鹸を使う生活が一般的になっていきました。

 

 

うちぬき愛媛石鹸

 うちぬき愛媛石鹸

 

 

そもそも【 石鹸 】って!?

ネットで【石鹸】と検索すると数多くの石鹸にヒットします。

どれにしたらいいのか迷うほどですよね。

私たちの生活の中で身近な石鹸ですが、そもそも石鹸て何なの?

そして、なぜ石鹸が必要なのかについて少しまとめてみました。

石鹸

 

○石鹸とは…

動物や植物の油脂をアルカリ剤で煮ることにより生成される固形物です。

界面活性剤の一種で、油と水を混じり合わせるため汚れを浮かすことができ、

結果として洗浄作用をもたらします。

 

○本物の石鹸は弱アルカリ性

そもそも、石鹸とは脂肪酸とアルカリ成分が化学反応でできたものを言います。

なので、本物の石鹸と呼べるのは弱アルカリ性以外存在しないことになります。

固形の形をしていたら、石鹸だと思っている人は多いかもしれませんが

それはチョッと違います。

弱酸性とかアミノ酸系などと表記されている石鹸は、石鹸の形をした合成洗剤です。

合成界面活性剤が使われています。

 

○石鹸が必要な理由

私たちの皮膚の表面は、生理的な皮脂の分泌によって、

“すべすべした滑らかさ”が保たれています。

しかし、この皮脂は長時間経過すると、空気中の酸素によって酸化され、

お肌に害を与える物質に変化してしまいます。

 

汗腺から分泌される汗は、水分が蒸発した後に塩分や尿素などを

お肌の表面に残して皮膚を刺激し、

汗疹(アセモ)・痒みなどの皮膚病の原因につながります。

また、新陳代謝より分泌された皮脂は、ゴミやホコリとともに

お肌に付着して垢になります。

 

人の皮脂は分泌されるときは、ほぼ[水分2:脂肪分1]の割合で

乳化した状態ですが、時間の経過とともに水分は次第に乾燥して

脂肪分のみがお肌に残ります。

この脂肪分は単に水やお湯で流しただけでは、

なかなかお肌から洗い流すことは出来ません。

この汚れを効率よく落とすのが【石鹸】です。

洗顔

 

うちぬき愛媛石鹸

 うちぬき愛媛石鹸